『ef - the first tale./the latter tale.』をプレイした感想
「efをプレイしてみんなで語り合おう」と友人たちと話をしたのが昨年末,それから『恋もも』をプレイして,その後efに手をつけたのが2月頃でした.そんなわけで,だいぶ記憶が風化していますが,一応プレイした感想をまとめておきます.
世界観について
この作品は,震災と火災によって破滅した後に復興を遂げた,音羽という街が舞台になっています.一応,音羽は日本のどこかの街という設定ですが,復興後の街並みは西洋風で,そこが日本であると感じることはあまりありません.
the first tale. は学校が舞台になっていますが,いわゆる学園モノのような要素はありません.first/latterともに街がテーマになっており,舞台も内容も全体的に暗く落ち着いた印象で,CGをふんだんに使った演出が良い雰囲気を出しています.
ストーリーについて
この作品は,一般的な美少女ゲームによくあるような,複数のヒロインの中から一人を選んでそのルートに入っていくというものではなく,各章ごとに,それぞれの登場人物の視点から話が進んでいくという流れになっています.選択肢はありますが,シナリオは基本的に1本道でBAD END以外の分岐はなく,ストーリーが進むにつれて話の穴が漏れることなくきっちりと埋まっていきます.
話のつじつまはしっかりとしていて,推理要素もがっつりあります.ただ,伏線のほとんどはlatterの後半まで回収されないので,とくにfirstのうちは少し退屈に感じました.
それと,プレイし始めて少し進めればわかると思いますが,この話にはどう考えても理屈では説明されない「奇跡」が混ざっています.この奇跡の存在が最後まで曖昧になっているので,推理する上で邪魔に感じられました.
キャラクターについて
この作品は,ヒロインと同じかそれ以上に,男性キャラクターの存在が重要になっています.どのキャラクターも個性的で,かつ人間味があります.
章ごとに視点が変わりながら物語が進んでいくというシステムも,キャラクターの個性を引き立てています.
BGMについて
BGMは,単体では特にとても秀でているという印象はありませんでしたが,この作品独特の落ち着いた雰囲気ととてもよく合っていました.全体的にアコースティックな音色が中心の曲が多く,静かでおしゃれな印象でした.
CGについて
この作品は多くの場面で,キャラクターの絵と背景とが一体になっていますが,どちらもとても高品質です.CG数も膨大ですし,絵が気に入ったならそれだけでプレイする価値はあると思います.
システム・演出について
一枚絵を多用した豪華な演出は,efの最も大きな特徴です.バックログは,画面全体にログが表示されるタイプではなく,キーを押すごとに画面やBGMが巻き戻っていくようになっているため,見逃してしまったシーンも,演出まで含めて再生することが出来ます.
クリア後は,CG鑑賞,BGM鑑賞の他に,ムービーを再生することも出来ます.
その他,不便な点は特にありませんでしたが,インストール時にディスクが必要なのと,公式サイトで配布されている修正インストーラを使用しないとディスクチェックが誤爆するので注意が必要です.
総合的に
efは演出がすごい,という話はいろいろなところで聞いていましたが,噂通りでした.ただビジュアルが凝っているだけではなく,それが作品の雰囲気によく合っています.ストーリーも,firstは少し退屈なところはありますが,全体的にはとても面白かったです.
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