『見上げてごらん、夜空の星を』をプレイした感想
PULLTOPの『見上げてごらん、夜空の星を』と,ファンディスク『見上げてごらん、夜空の星を FINE DAYS』をプレイした感想です.シナリオに関する大きなネタバレはたぶんありません.ゲームの全体の雰囲気などに関する感想が中心です.
プレイしたきっかけ
前に『神聖にして侵すべからず』をプレイしてとても気に入ったので,同ブランドの最新作である本作をプレイしました.
第一印象
背景がすごくきれいです.BGMもいいです.それだけで癒されます.
シナリオは,明るく楽しいです.重さや暗さはほとんどありません.にもかかわらず,ストーリーがしっかりしていて面白いです.悲劇なしにここまで面白いシナリオが作れるのか!と驚きました.
あらすじと設定
学校で天文部に所属する主人公が,ヒロインたちと青春ストーリーを繰り広げていく話です.ファンタジー要素は皆無.
この手のゲームで文化系部活動というと,部活動の内容自体にはあまり触れなかったり,本来の活動とは関係ない活動をしていたりすることが多い気がしますが,この作品は作品名のとおり,天文にかなり重点を置いたストーリーになっており,主人公をはじめ,登場人物たちはみんな熱心な天文ファンです.プレイしていると,天文に関する知識が増えます.
テキストについて
この作品は,ストーリーの面白さにおいても,キャラ萌えにおいても,素晴らしいです.ヒロインの個性や魅力がよく描かれています.特に沙夜ちゃん,かわいすぎる.
共通シナリオは長めですが,個別シナリオも長く,各個別シナリオ間で重複しているようなこともないので,かなりボリュームがあると感じました.
世界観について
舞台は現代の日本の,山に近い,やや田舎な町です.茨城県のとある街をモデルにしているらしく(附属冊子に記載),設定にリアリティがあります.
季節は冬で,音楽や背景CGなどからも,冬の印象を強く感じます.また,天文がテーマということもあり夜の場面も多く,明るい星空,乾燥した冬の空気,夜の寒さ,その中での毛布の暖かさなどがリアルに伝わってきます.
キャラクターについて
ヒロインに限らず,登場人物全員たいへん魅力的です.ファンディスクでは,サブキャラのうち人気の多かった2人が攻略可能になっています.
BGMについて
冬の夜,幼少時代,天文部の知的な雰囲気など,作品全体のテーマを踏まえつつ,場面の雰囲気を強烈に演出しています.
一般的に美少女ゲームのBGMというと,用意される曲のパターンがだいたい決まっていて,他の作品に使いまわしのききそうな音楽も多いですが,この作品のBGMは,かなり作品の色が出ています.
声について
最近のゲーム,特にこのブランド・メーカーの作品でよく見かける声優が多いです.安定感があります.立ち絵のないモブキャラにも声をあてるのはPULLTOPのこだわりでしょうか.よいです.
CGについて
背景,特に彩色がとてもきれいです.額縁に入れて部屋に飾りたいレベル.冬の澄んだ空気が感じられます.私が今までにプレイした中で最もきれいだと思いました.
CGの星空は実際の星図を元に作成されているらしく,リアルで美しいです.
立ち絵,一枚絵の品質も安定しています.肌や髪の塗りにつやがあって好みです.
Hシーンについて
CGに陰毛はなし.陰毛オプションの実装が期待されます.
システムについて
バックログからジャンプできます.ロードしても,セーブ時点のバックログを遡れるので,久しぶりに続きをプレイしたときでも,それまでの流れを追えて便利です.
ファンディスクには,プレイ後に立ち絵鑑賞機能があり,任意の背景,表情,ポーズ,服装を組み合わせられます.
全体的な感想
この作品の前にプレイした『神聖にして侵すべからず』がとてもよかったので,この作品に対する期待も高かったのですが,それを満たしてくれる作品でした.CGもBGMも演出もとても良いです.ストーリーも面白く,青春キラキラストーリーに耐性のある人にはお勧めできる作品です.私はちょっと耐性が弱いので,途中で我に返って,自分のリアルの充実してなさにつらくなりました.
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