『恋神 -ラブカミ-』をプレイした感想

プレイしてから少し間が空いてしまいましたが,PULLTOPの『恋神 -ラブカミ-』をプレイした感想です.すでにプレイ途中での感想を投稿していますが,今回は全体のまとめです.

シナリオに関する大きなネタバレはたぶんありません.ゲームの全体の雰囲気などに関する感想が中心です.

PULLTOP

プレイしたきっかけ

同ブランドの『神聖にして侵すべからず』『見上げてごらん、夜空の星を』をプレイしてとても気に入ったのと,公式ページのこれhttp://www.pulltop.com/gp09/11_tsukuplus/がかわいかったのでプレイしました.

あらすじと設定

現代日本に突如日本神話の神様たちが現れ,主人公の通う学校で一緒に生活する,という設定です.この世界では神様と人間は普通に結婚できるようで,攻略ヒロイン4人のうち3人は神様です.

印象

キャラクターのかわいさ,ストーリー,BGM,作品の雰囲気などを総合的に見て,私が今までプレイした中で,『神聖にして侵すべからず』に次ぐ,かなり好きな作品でした.

全体的に,ギャグ中心の軽快なストーリーで楽しいです.日本神話がテーマとなっていますが,舞台は基本的に現代なので,ファンタジーっぽい雰囲気は少なく,なじみやすいです.2010年発売とあってさすがにシステムや演出などに若干古さを感じましたが,不便ではないです.

個別ルート後半になると,神様の世界が関わってくるので,独特の神秘的な雰囲気や緊張感,シリアスな部分もありますが,暗い雰囲気がだらだら続くようなことはなく,後味も良いです.

テキストについて

基本的に明るいシナリオですが,個別ルートの最後の方で若干シリアスがあります.個人的にシリアスは苦手ですが,この作品はそこまで重くなく,その分ストーリーが面白いので許容範囲内です.ストーリー展開はテンポ良く,退屈しません.少し古い作品なので,キャラ萌えが特に重視される最近の作品と比べれば,キャラクターの魅力が薄い気がしますが,それでも十分な質だと思います.

ストーリーの内容としては,伝奇モノ,とまではいきませんが,日本神話に絡むエピソードが多く,そのへんの知識があるとより面白いかもしれません.私はあまり知識はありませんでしたが,興味があったので調べながらプレイしていました.もちろん,そのへんの背景知識がなくても普通に面白いと思います.

神話がモチーフといっても,元々の神話からはけっこうアレンジされて引用されていますし,そもそもなんで突然神様が?とか,人間と結婚できるの?とかは完全にスルーされているので,それはそれとして楽しめる人じゃないと納得できないかもしれません.

世界観について

舞台は現代の東京で,神様こそいますが,雰囲気としてはファンタジーっぽさはあまりありません.個別ルートの後半になると,ところどころで神様の世界のCGなどが出てきて,それっぽい緊張感がありますが,それ以外の日常部分では普通の現代日本です.個人的に,ファンタジーや異世界モノはプレイしていて疲れるので苦手ですが,この作品は,そういう感じではないので気楽にプレイできました.

キャラクターについて

攻略可能ヒロイン4人,どのキャラクターも個性があり,魅力的です.攻略可能ヒロイン数が多い作品だと,好きになれないキャラが数名いたりすることがありますが,この作品はそれがありません.

攻略ヒロインの一人,豊草イナリちゃんが,狐耳,尻尾,八重歯を備えていて破壊力があります.最近のゲームだと,ケモノに特化したものは除いて,こういう露骨な萌えアイテムを詰め込んでくるキャラはあんまりいない気がするので貴重です.

それから,富士宮イワナさんが攻略できないのがとても残念でした.このキャラは,攻略可能ヒロインの一人である富士宮サクヤの姉で,公式の人気投票で一位になり,抱き枕カバーも発売されているのですが,攻略できません.なんらかの形で追加シナリオなどを出してほしかったです.

音楽について

美少女ゲームのBGMらしいBGMです.良いと思います.ゲームのコンセプトに合わせて,和楽器が多用されています.

ボーカル曲は,OP, ED, 挿入歌の3曲です.どれも良い曲です.

声について

良いと思います.羽鳥空さんの声好き.

PULLTOPの作品はどれもそうですが,立ち絵のないモブキャラにも声があり,こだわりを感じます.

CGについて

後半の神様の世界のCGなどは雰囲気があります.それ以外の日常シーンなどの背景は普通.

立ち絵や一枚絵の品質は,いつきルートで多少作画が変な気がしましたが,それ以外は安定しています.

キャラクターの見た目的なデザインとしては,全体的に等身低めで,かわいらしい印象です.最近の作品はキャラクターの等身がどんどん高くなって,かわいらしい,というよりかは,きれい・エロい,というところを目指している印象がありますが,私はこっちのほうが好きです.

Hシーンについて

初回版限定パッチをダウンロードすると各ヒロイン1回ずつHシーンが増えます.CGに陰毛はなし.陰毛オプションの実装が期待されます.

システムについて

2010年発売の作品としては,普通だと思います.ディスクチェックがあるのが面倒です.ちなみに,この作品より後の同ブランドの作品では,ディスクチェックがなくなっています.

全体的な感想

キャラクターもストーリーもBGMも雰囲気も,ど真ん中に近い,かなり好みの作品でした.イワナさんが攻略できなかったことだけが心残りです.


以下,Amazon.co.jp へのリンクになりますが,ウィルプラスオフィシャル通販ではすでに販売終了しており,ロットアップしているようです.廉価版でもいいので再生産してほしいです.

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